【コラム】大企業病を厨二病で解説してみた

大企業病というのがある。まあ、私が勝手にそう言っているだけなのだが、結構通用する。

どういうものかというと、大企業の環境になれすぎてしまって、それが当たり前になっている従業員なのだ。この病気はその組織の中にいると中々わからない。こんなことを言っている私も、元は大企業ぽいところにいたので、もれなく感染していた。そんな症状だったかというとこんな感じだ。あまり真面目に書くと嫌な顔をされそうなので、厨二病ぽく書いてみる。

購入する武器や防具は妥協しないのが当たり前

大企業は中小企業と違って資金力が違う、といっても、だれでも好きに使えるわけではないが、稟議さえ通れば良いものを購入することができるのだ。RPGでいうところで所持金・・・ゴールドやらギルやらのあれがいきなり”99999”とMAXに近い。機材についても最高スペックが当たり前だ。予算がないから、一つ下のスペックにするという発想は無い。つまり、その武器屋で買えるマックス武器を買い揃えることが可能だ。中古機器については、経理上の処理が複雑になるからとNGになることもある。最新スペックが揃っていることに慣れているのが大企業病なのだ。
しかし、中小企業となるとそうは行かない、新規事業を立ち上げるにしても、大きな予算を作ることが難しいので、中古機器、必要最低限のスペックなどが当たり前となる。新しい街にたどり着いた時に、所持金で武器を買うのか、盾を買うのか、ゲームシステムによっては魔法を買うのかの苦渋の選択をしなければならない。最新ハイスペックに比べ効率を考えると難しいところだが、あるものでなんとかするのが中小企業だろう。

福利厚生という回復魔法は充実して当然

超大企業になると組合という従業員をサポートする団体(ギルド)ができるため、福利厚生は充実している。福利厚生は冒険者を癒す回復魔法の様なものだ。有給休暇、代休、育休などの法律で認められている待遇(魔法)は当然として、休暇の楽しみに使う保養施設、勤続年数や、結婚、出産などの回復アイテム(お祝い)。社員食堂(格安宿屋)なども完備していて、ヒットポイントが少なくなってきたらすぐに回復できるといった、いたせりつくせりのサービスだ。有給休暇に至ってはノルマで消化しないといけないという自体もあるそうで、一見便利なのだがそれはそれで大変らしい。
中小企業の場合は、まず団体が無いことが多い。自己責任で活動しなければならない。個人事業主になると、健康保険や年金も自分で対処。つまり、戦いながら自分で回復魔法をかけるのだ。そうそう、年末調整なんてないので、自分で確定申告を行い、払いすぎた税金を返してもらわないといけない。有給休暇も、病欠などの使用方法以外はピンとこない。

騎士団の名前が盾になる

一般的に大企業と中小企業の力関係は言わずもがな。大企業は中小企業を下請けにするイメージである。ただ、ここには問題もあり、大企業の担当者の名刺は個人の名前を見ていないことが多い。その為、どんなにレベルの低い冒険者でも所属している騎士団(会社)が強いとその後ろ盾で物事が進んでしまうのだ。まるで、王子が旅に出て「王子様!王子様!」と民に愛されている様だ。ただ、騎士団は便利なようで規律が厳しいことが多く、時に息苦しくなることもある。また、騎士団長の命令は絶対なので、時にハラスメントが発生してしまう。
大企業が騎士団に対して、中小企業は冒険者のパーティだ。この団体は多くは無名な為、各個人で判断される。時には有名騎士団から上から目線で悔しい思いをすることだってある。しかし、ここで培った経験は確実に個人のものだ。名声は個人のものになるので、色々な冒険の結果を自分の実績にすることができる。依頼者からのクエストをこなすことで信頼度も向上。そうすると、色々な仲間が増えていく。騎士団はその強大さから人材は自己で賄えるが変化が乏しい、冒険者パーティは様々な文化の仲間が入り混じる為、色々な変化が期待できる。

大企業の中で一生生活するのなら大企業病は特に気にしなくてもいい。しかし、少しでも外部との関わりを持つのであれば、これらの事を把握しておいた方がいい。物事が円滑に進む。
騎士団から勇者というのは生まれにくい。抜きに出る人材は叩かれるからだ。それに対して冒険者からは勇者は生まれやすいと思われる。騎士団から独立した時に、今までとは景色が一遍する。よほどの準備をしてない限りは商談すらできないことも多い。その時に騎士団の紋章を後生大事に持って商談に臨むのか、その紋章は自宅のどこかに思い出として飾り商談に臨むのか。冒険者としてやっていくにはそこが大切なのだ。ちなみに、紋章(過去の栄光)というのは経年劣化する。10年以上の紋章や称号(役職)なんて惨めなだけだ。でも、埃かぶった紋章と称号を死ぬまで持っている人の多いこと。

もし、大企業病を克服するにはどうしたらいいのか?それは簡単だ。会社の名前を一切出さずに色々な会社以外の活動に参加すればいい。スポーツサークルでもいいし、ビジネスサークルで勉強会に参加してもいい。地域のボランティアもオススメだ。会社のルールが届かないところで自分の実力を発揮すればいいのだ。もし、プロジェクトマネージメントを経験したのなら、地域行事の幹事をやってみればいい。これはかなりオススメ。会社(騎士団)の規律にしだがった組織ではなく、自由に集まってきた人々を取りまとめる難しさは、かなりのハイレベルな内容になるだろう。

騎士団からいわれたクエストをこなすのがいいか。自らクエストを探し出して挑戦したほうがいいのか。それは人それぞれだ。

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