神木隆之介と広瀬すずが主演のドラマ「学校のカイダン」
広瀬すずが演じる生徒会長ツバメが、
神木隆之介が演じる謎のスピーチライター雫井の原稿を元に演説するというドラマ。
これを、プレゼンのプロが解説してみたいと思います。
前回(学校のカイダンから学ぶプレゼンに大切な事)の続きです。
第2話では、ツバメは生徒会のお金を無くしたということで、会長の座を追われます。
もちろん、これはプラチナ8の策略。ツバメは孤立してしまいます。
仲間と思っていた生徒会の仲間。でも、それぞれ事情がありました。
それを理解したツバメは、もう一度仲間になってもらおうと、生徒会に対してスピーチを行います。
このスピーチの目的は説得し仲間になってもらうこと。
説得するプレゼンで重要なのは、相手のメリットや問題解決を調べることです。
今回は登場の仕方に一癖があります。
物置から転げるように出てきたツバメ。間抜けですが、周りは注目します。
そしてツバメは生徒会のメンバーに、目を合わせながら名前とエピソードを語ります。
エピソードとは、メンバーが個々に持っている問題や、悩みです。
話しかけられたメンバーは「ハッ」とした表情になります。
そして、最後に「仲間になって下さい」とお願いします。
このプレゼンでは、構成よりも情報量が重要になります。
相手のメリットや問題解決を行うわけなのですから、事前に調べないといけません。
ドラマでは偶然が重なっていましたが、現実社会では自発的に行わないといけません。
それを含めて今回のスピーチのポイントです。
1.視線を集める
ツバメは物置から出てきました。注目の的です。
つらつらと話しを初めても人は聞く耳をもってくれません。なんらかのアクションや演出が必要です。
入場にBGMを入れてもいいでしょうし、コスプレをされる方もいますね。
(あまりに力を入れすぎると、話し手が軽く見られてしまいますのでご注意を。)
ビジネスプレゼンであれば、スクリーンにその日のテーマを感じるような写真でもよいでしょう。
まずは、内容よりも注目を集めることが重要です。
2.相手の問題を共有していることを知らせる
ツバメは相手のことを、相手の名前と問題を一緒に語り掛けました。
相手の為に時間を使って、問題を調べた事を伝えるのです。
それは「あなただけの・・・」といった、上っ面の言葉では伝わりません。
重要なのは、言葉ではなく態度。目を合わせる、参加者の名前を覚えておくというのは、その人への思いやり。
その人の抱えてる思い、願い、問題まで調べる。それが相手の耳を傾けさせる確実な方法なのです。
3.相手に明確なお願いをする
最後に「仲間になってください」とお願いします。
単刀直入にこれを言っては意味がありません。1.2.の背景があって、この言葉の重みが増します。
素直な気持ちでお話しして、お願いすることが本当に重要です。
わかっていても実はできていないのです。意識してお願いすることが重要です。
でも、こういうことは、明言することが重要なのです。
相手のことは相手のを主語にして話す
これが今回のポイントです。
多くの人は「弊社」や「私ども」を主語にして商談を行う訳です。
しかし、それは自分の話をしているだけ。場合によっては自己満足なのです。
それをすべて「御社」や「あなた」にしてお話しすることで、商談の成功率は向上します。
有能な営業マンは無意識にできていることも多いものです。
その為には、相手のことをどこまで調べるのかが重要です。
あなたは交渉相手のことをどこまで知っていますか?