まれを見ている方に伝えたい事パティシェコンテストとは

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朝の連ドラ「まれ」では、主人公のまれがパティシェのコンテストの準備を行っています。

そのコンテスト、5時間半で作品を作る。それだけだと、ケーキを作るのが大変という印象です。

トップオブパティシェとう大会がこれにあたるものです。

実は、5時間半なんて、その過酷さの一部でしかないのです。

もっとも、5時間半というもの、コンテストでは短い方だったりします・・・・。

私はパティシェではありませんが、縁あって、コンテストに挑戦した泉南市の町のパティシェ、お菓子工房アントレの公文シェフの隣で見てきて者として知ってもらいたいことがります。

コンテストの過酷さとそれにエントリーする勇気。

ケーキ屋さんは過酷な仕事なのです

ケーキ屋さんは前日の夕方から仕込みを始め、焼き上げ、翌日の早朝より仕上げを行うのが一般的な流れ。

ホテルの場合、一般のケーキ屋に比べ営業時間が短いので、実は練習時間も長い。

ところが、主人公のまれの様に、自営業のケーキ屋さんとなれば、片づけを終わらせてからの練習。

個人経営の場合は、20時から練習を始めて終わったら夜中の2時となることも。

寝る時間なんてほとんどないのです。ですから、町のケーキ屋さんがエントリーすることが中々ありません。

あったとしても、従業員がたくさんあるお店ぐらいなのです。

練習の材料代も結構な金額です

コンテスト用のケーキですから、普段は使わないような高い素材も使います。

ホテルであれば、高い材料もおいていることがありますが、町のケーキ屋さんは普段そんな材料を使っていては、採算があいませんので使わないこともしばしば。
新たに取り寄せて作ります。もちろん、ちょっとだけという量ではありません。失敗を重ねますから、かなりの金額になります。

ホテルの場合、予算を割いてくれますが、個人のケーキ屋さんの場合、自腹で練習となります。

また、ピエスモンテと呼ばれる飴細工。これに使われる砂糖が高い。もちろん、町のケーキ屋さんでは自腹です。

さらに、飴を柔らかくする飴ランプや色々な材料も安くはありません。

場合によっては、講習会にも参加。そうなると、休日もありません。

そこまでやっても会場にすらいけないことがほとんど

多くのコンテストの予選は、「写真審査」まるでアイドルみたいですが、本当です。

つまり、食べてもらえないのです。外見の美しさとルセット(レシピ)で審査。

どんなに練習をしても、撮影して、ダメならそれで終わり。全てが終わりとなります。

たとえ、一か月練習してもおわりなのです。

もし、受賞しても、そのレシピで町のケーキ屋さんが売ることができるのかというと、単価が上がるので中々難しい。

ホテルの場合は、受賞のネームバリューで、適正単価として売れていきます。

では、どうしてコンテストに参加するのか

「自分を磨くため」それが職人魂

もっと高みに上る。それだけなのかもしれません。

スポーツで考えれば、ホテルのパティシェがコンテストに参加するのは、実業団所属選手と同じです。

コンテストに参加するための費用などはすべてスポンサーが負担してくれます。

しかし、町のケーキ屋さんが参加するとなると、無所属選手です。

トレーニングするにも、仕事の合間や休日に行うことになります。遠征も自腹、大会費も自腹。

もっと上手く、旨くなりたい。その追求が動かしているのです。

ケーキ屋さんだけでなく、ビジネスマンなら誰もが見習わなければならないことなのです。

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